文京区の不動産屋、ベステックスの玉井です。
2020年7月、熊本を中心とした九州全域に記録的な大雨が襲い、大きな被害をもたらしました。
被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
私自身、今回のニュースの映像を見て、水害の脅威をあらためて痛感しました。一晩であそこまで街が変わってしまうなんて……。
ベステックスにいらっしゃるお客様でも、お引っ越し先のエリアが水害に強いのかを気にされる方は少なくありません。
そこで今回は、これから文京区のような都市部へのお引っ越しを検討されている方に向けて、
- 都市部での水害リスク
- エリアごとの「水害に対する強さ」を知る方法
- 文京区は水害に強いのか
を解説していきたいと思います!
都市部での水害リスク
まずは、都市部での水害リスクについてお話します。
水害には、河川の堤防から水が溢れ出て市街地が浸水する「外水氾濫」と、堤防から水が溢れなくても河川へ排出する水処理の能力不足で浸水する「内水氾濫」があります。
都市部では堤防の整備が比較的進んでいるため、外水氾濫による被害は少ないそうです。
一方、内水氾濫は多く発生しており、東京都では洪水被害の被害額の8割を内水氾濫が占めています。
2019年秋の神奈川県武蔵小杉地区で起きた大規模な浸水被害も、内水氾濫だったと言われています。
街中が汚泥で溢れた様子は大変衝撃的でしたが、あれは多摩川の堤防が決壊したことが原因ではなかったのです。
つまり、想定以上の大雨が降った場合には、たとえ川沿いのエリアでなくても水害の被害に遭う可能性があるのです。
物件の周囲を見渡して「このあたりは川から離れているから大丈夫!」と勝手に判断してしまうのは大変危険だと言えるでしょう。
エリアごとの「水害に対する強さ」を知る方法
続いて、「エリアごとの水害に対する強さ」を正しく知る方法を2つご紹介いたします。
1.浸水実績をチェック
まずは、過去にそのエリアで実際に浸水被害にあったかどうかを調べましょう。
東京都建設局は、東京都での過去の水害記録をサイト上で公開しています。
こちらのサイトでは、東京都で過去に発生した水害の概要や詳しい状況、災害発生日の雨量と水位を確認することが可能です。
ゲリラ豪雨などの局地的な大雨が増えている現在、大きなニュースにはなっていなくても、毎年どこかで浸水の被害に遭っている地域があります。
引っ越しを検討しているエリアが決まっているのなら、過去数年の水害記録を確認してみましょう。
もし頻繁に被害に遭っている地域であれば、そのリスクをどうとらえるのか、もう一度考えてみた方がいいかもしれません。
2.水害ハザードマップをチェック
続いて確認しておきたいのが「水害ハザードマップ」です。
ハザードマップとは、自然災害が起きたときの被害予測を表示した地図のこと。
過去の記録も大切ですが、最近は「100年に1度」というレベルの災害が頻発しており、今まで被害がなかった場所でも被災することが珍しくありません。
たとえば文京区の水害ハザードマップでは、想定しうる最大規模の降雨をもとに地図が作成されており、「万が一」の状況も確認することができます。
水害ハザードマップは、自治体の公式HPでも公開しているので、しっかりチェックしておきましょう。
各地域のハザードマップは「文京区 水害ハザードマップ」というように、「地名+水害ハザードマップ」で検索すると見つかりますよ!
もし複数のエリアのハザードマップを確認したいなら、ハザードマップポータルサイトがおすすめ。
ハザードマップポータルサイトは国土交通省が公開しているサイトです。
全国の市区町村のハザードマップを検索できる「わがまちハザードマップ」
や、
水害だけでなく、土砂災害や津波などの災害リスク情報をひとつの地図上にまとめて表示する「重ねるハザードマップ」
が利用できます。
ハザードマップをわかりやすくまとめて確認できるので、積極的に活用しましょう!
文京区は水害に強いのか?
最後に、「ベステックスのある文京区は水害に強いのか?」を解説していきます。
結論から言うと、文京区は東京23区の中でも比較的水害に強いエリアです。
上の図は文京区の地形図です。複数の台地で構成されていることがわかるかと思います。
一般的に、台地の上は水害に強いエリアだと言われています。大雨の場合も、低地よりも台地の上の方が水が流れ込んでくるリスクが低いですからね。
また、区内に荒川や多摩川、隅田川のような大きな川が流れていないことも、水害のリスクを下げている一因と言えるでしょう。
文京区の浸水実績図からも、区内ではほとんど浸水被害がないことがわかります。
しかし一方で、台地と台地の間、谷になっているエリアは水害に弱い傾向にあります。
文京区の水害ハザードマップを見てみても、中央の文京区役所から北にかけてのエリアや、南側の神田川周辺のエリアは、浸水予想区域とされています。
数百メートル離れているだけでも、水害のリスクは大きく変わるんですね
文京区は水害に強いエリアではあるのですが、それだけで安心せず、自分が住もうと思っている物件がどういう地形に立っているのかしっかり把握することが大切です。
▼参考資料(別タブで開きます)
まとめ
以上、まとめると
- 川沿いのエリアでなくても、水害の被害に遭う可能性がある
- 浸水実績や水害ハザードマップは要チェック
- 文京区は水害に強い。ただし谷間のエリアには注意
ということでした!皆様のお部屋探しの参考にしていただければ幸いです。
また、私たちベステックスはお客様に安心してお部屋探しをしていただけるよう、こういった災害情報に関しても詳しくかつ丁寧にご説明しております。
文京区及びその周辺で安心安全なお住まいをお探しの方は、是非ベステックスまでお問い合わせください!
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この記事を書いた人
玉井 桃子
ベステックス専属ライター。文京区在住在勤。取材では車や電車を使わず、自転車と徒歩で細い路地からスーパーの鮮魚売り場までくまなく巡り、お店や道、地形に特に詳しい。お絵かきツールIllustratorの使用歴12年で、本文中の図解も手掛ける。
近年は昔に比べてゲリラ豪雨や台風による災害も増えてきているようです……