皆さん、住まいを決めるにあたって、音の問題を気にされる方が多いと思います。どういった音の問題を解決したいと考えていますか?上の階の人の音ですか?周辺環境の音ですか?音の問題で悩まされている方向けにどういったところに住むべきなのかを建物の構造と用途地域を交えながら解説します。
あなたが気になる騒音はどの騒音?
騒音が気になるから鉄筋コンクリート造のマンションに引っ越したい!!!
STOP!!本当に鉄筋コンクリート造のマンションに引っ越したら、その問題は解決されますか?
今一度、どの騒音が気になっているのかお話を聞かせてください!!
日常生活を送るにあたって、あなたが気になる騒音は何なのか考えていきましょう。
まず、生活するにあたって、気になる騒音は2つあります。
- 上の階、横の部屋などの近隣住戸の人がうるさい
- 下の階の方に気を使って生活するのはストレスが溜まる
- 周辺環境の環境音がうるさい
上の階、横の部屋の人がうるさいパターン
1つ目の上の階、横の部屋の人がうるさい場合は、建物構造を気にしながらお部屋探しをするのが良いでしょう。
鉄筋コンクリート造の建物だと、横の部屋の人や上の階の人の音は気になりづらく、問題解決に近づきます。
鉄筋コンクリート造の建物は、主に商業地域や大きな通り沿いに建てられることが多いです。鉄筋コンクリート造の建物を建てるにあたって、容積率や建ぺい率が高いところでないと、コストの採算が取れないため、建設規制が緩い商業地域に建てられる事が多いのです。
商業施設に住むにあたり、鉄筋コンクリート造のため上の階の住人や横の部屋の騒音に対しては、気になりづらいですが、周辺環境の音は気になるパターンが多いです。窓を開けて生活したい人にはあまり向かないかもしれません。
周辺環境の環境音がうるさいパターン
2つ目の周辺環境音がうるさい場合は、建物構造ではなく、用途地域を気にしながらお部屋探しをするのが良いでしょう。
商業地域でのお部屋探しは避けて、住居地域でのお部屋探しをするのが良いです。
住居地域は商業地域と比べて、建ぺい率や容積率が低く、鉄骨造や木造で作られた建物が多くなります。上記でも説明した通り、鉄筋コンクリート造だと、採算が取れなくなってしまうからです。建ぺい率や容積率が低いと、自然と日当たりが良い建物が多いです。
住居地域は大きな道路に面していることが少なく、周辺環境による騒音が少なくなり、窓を開けて生活したい方にはおすすめのパターンになります。
用途地域と建物の構造
商業地域
上記でも少し触れましたが、用途地域によって建物の構造が大きく決まってきます。あくまでも目安で、必ずしもその構造のものしかないということではありません。
まず、商業地域です。商業地域は建ぺい率と容積率共に非常に高く、高い建物が沢山建ちます。また、建物と建物の間隔が非常に狭いのが特徴です。そのため、鉄筋コンクリート造の建物が非常に多くなります。
そのため、商業地域に建つマンションに関しても、鉄筋コンクリート造のものが多いため隣人の音が気になる方におすすめです。
しかし、大きな道路に面していることが多いため、車の騒音などは気になる方にはあまり向かない立地になります。
しかし、駅が近かったり、買い物しやすい周辺環境には恵まれているところが多いです。日常生活不便なく暮らしたい方にはおすすめです。
住居地域
住居地域は商業地域とは真逆で、建ぺい率と容積率が低い傾向にあります。住居に適した地域を守るための規制ということで、低層のマンションや戸建てが並び、建物と建物の間は広く取られています。建物同士が遠いと自然と日当たりが良くなります。また、高層マンションが建たないため、これも日当たりがよくなる理由の一つです。
大きな道路とは外れた場所になるので、車の音も気になりません。日中に窓を開けて過ごしたい方でも安心です。
しかし、商業地域とは違い、周辺環境はどうしても劣る場合があります。最近では、スーパーや薬局等が増えて、近場で買い物が済むようになったところも多いので、大きな不便さは感じませんが、商業地域と比べると劣ってしまいます。
まとめ
お部屋探しをされる方で、「騒音が気になるから鉄筋コンクリート造に住みたい!」と仰る方が多くなっています。しかし、気になっている騒音は、本当に鉄筋コンクリート造というだけで解決するのかどうかを今一度考え直す必要があるかもしれません。
どの騒音に対して、問題を解決したいから、場所はこういったところで、建物構造はこれが良い等、不動産屋に相談しつつ、計画的にお引越しを進めるのがおすすめです。